馬見丘陵公園に1号墳と2号墳の石棺が保存されています 撮影日;2012.09.01
葛下川西岸の南から北へのびる低い丘陵上に3基(北今市1〜3号墳)の古墳が築かれていました
古墳時代後期の古墳群です
中和幹線(桜井市から香芝市田尻に至る)の建設に伴い、平成17年に発掘調査されました
参照;北今市古墳群 現地説明会資料資料(2005年9月4日)
1号墳「10C-8」は径20mの円墳です
主体部は南南東に開口する小型の石材で築かれた横穴式石室です
全長11m、玄室長5m・幅1.6m・高さ2.8m、羨道長6m・幅0.9mの両袖式横穴式石室
羨道の前には墓道があり、排水溝が設けられていました
玄室内に凝灰岩製の組合せ式家形石棺が2つ南北に並んで納められていました
鉄刀・金銅製単鳳環頭・馬具破片・多量の須恵期類が出土
墳丘北西裾から年代の古い円筒埴輪棺が出土し、既存の古墳を破壊して築造された可能性があります
2号墳「10C-6」は1辺15mの方墳です
3基中最も新しく、凝灰岩製の組合せ式家形石棺を2基直葬していました
北棺はすでに破壊されていましたが、南棺は未盗掘で完存していました
蓋石は3枚からなりますが、形状が不揃いで、石材を寄せ集めて造られた印象です。 熟年男性と4〜5歳児の2体分の人骨が遺存していました
3号墳「10C-7」は2号墳と一部周溝を共有する径10mの円墳です
南南西に横穴式石室が開口
全長4m、幅1.1m・高さ1.5m、床面に礫を敷き詰め、石室前に墓道が続いています
遺物はほとんど残っていませんでした
★所在地;香芝市北今市3丁目 MAP
★交通;近鉄下田駅またはJR香芝駅下車 徒歩10分
★駐車場;なし
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