越部川東方の丘陵に築かれた古墳です 撮影日;2012.09.15
平成9年に道路拡張工事にともなう発掘調査が行われています
近接する2基の古墳の様相が明らかとなりました
(埋め戻されていますが、1号墳は石材が2個露出しています)
○越部1号墳「20A-23」
推定径約24m・高さ5.6mの円墳です
石室全長8.3m、玄室長3.6m・奥壁幅約1.9m、現存の高さ約1.5m
片袖式の横穴式石室です
装飾大刀の柄尻部分にあたる「金銅製単鳳環頭柄頭」が発見されています
(この環頭柄頭は、橿原考古学研究所附属博物館に常設展示されています)
平安時代中頃の「堂」と書かれた墨書土器も見つかっています
9世紀中頃に書かれた日本霊異記にある「越部岡堂」という寺院にかかわる資料として注目されています
○越部2号墳「20A-39」(1号墳の南西側に有りました・消滅)
推定径約16mの円墳
石室全長4.8m、玄室長3.1m・幅約1.6m、現存の高さ約1.4m
片袖式の横穴式石室です
両者ともに玄門部に縦長の袖石をもちいていました
これは、吉野川(紀ノ川)流域の古墳の特徴だそうです
★所在地;吉野郡大淀町越部
★交通;近鉄越部駅下車 徒歩10分
★駐車場;なし
★入場料;見学可
★問合せ;0747-52-1522(大淀町教育委員会事務局)