束明神古墳の南東200mの所にあった古墳です 撮影日;2013.12.08
1号墳「17A-298」の墳丘は、径12m・高さ2.5mの円墳だと考えられています
調査時点で基底部以外はほぼ消滅していました
埋葬施設は、長さ2.8m・幅1.7mの玄室を持ち、幅0.9mの短い羨道がつく右片袖式の横穴式石室だったようです
平板な幅1m程度の石材が出土していますが、これを天井石と考えると、石室は穹?状だあった可能性が指摘されています
埋葬時期は2時期あり、1次の埋葬には、緑泥片岩の組合せ石棺が用いられたようです
2次埋葬は、1次の石棺を取り除いた上に整地土を入れてバラス状の石を敷いていたとのことです
出土遺物は、須恵器杯の破片・金銅製縁金具などがあったようです
他に瓦器椀などの中世の土器や人骨片が出土しており、古代から中世へと墓の再利用が行われていたと考えられます
上の画像の手前畑あたりに1号墳が在ったと思われます
佐田2号墳「17A-772」は鉄塔の建つ小丘の東あたりに在りました
2号墳も調査時点で既に削平されており基底部しか残っていませんでした
東西に伸びる細い尾根の先端部分の南斜面に地山を整形して築かれ、墳丘の一部には版築が確認されたようです
これらの事から、佐田2号墳は終末期の古墳だと考えられています
の規模は、一辺7mの隅丸方形を呈した方形墳とされるようですが、八角形であるとする見方があるようです
墳丘上には柱穴が検出され、中世の城砦ではないかと考えられます
2号墳はこの時点で削平されたようです
また、同調査区からは一辺が2.1m〜2.6mの小規模な竪穴住居跡が検出されています
古墳の堀割りから出土した物と同一固体の土器片が出土したことなどから、2号墳と関係する建物遺構だと考えられました
★所在地;高市郡高取町佐田
★交通;近鉄壺阪山駅下車 徒歩20分
★駐車場;なし
★見学; 見学自由(ともに埋め戻しされて、何も有りませんが)
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