2003年に発掘調査された4世紀頃の古墳です 撮影日;2012.03.25
双築(みなつき)1号墳「14D-256」は、径30m程の円墳だったようです
墳丘はかなり崩落しており、現状は径20m程の円丘状を呈しています
墓壙は南北方向に長さ7m・幅2.4mで、2段に掘り込まれていました
刳抜式の木棺(長さ4.5m・幅60cm)が確認されています
棺内の北端と南側で赤色顔料が多く塗布されていました
墳頂部および裾部からは円筒埴輪・形象埴輪の小片が検出ます
副葬品は、盗掘坑からガラス製玉41点、緑色凝灰岩製管玉6点、琥珀製勾玉1点、鉄剣片が1点出土
棺内南側では竪櫛1点、鉄剣3点、やりがんな3点、針状鉄製品1点、刀子1点、袋状鉄斧1点、環状の装飾品と考えられる遺物1点などが埋葬当時の位置で検出されています
幅約40cm・深さ約1mの排水構も検出されています
2号墳「14D-257」は、1号墳の北東側墳裾にある径約8mの円墳です
墓壙は東西方向に長さ3.4m・幅1.5mで、双築古墳中心主体部と同様に2段に掘り込む形態です
長さ2.8m・幅60cmの割竹形木棺が有ったようです
周溝内から鉄鎌、鉄鏃、刀子などの鉄器類のほか、複数の須恵器が検出されています
5世紀末〜6世紀初頭の時期に築かれた古墳であると考えられます
★所在地;桜井市谷字菰池(桜井公園内)
★交通;近鉄・JR桜井駅下車 徒歩10分
★駐車場;なし
★入場料;見学自由
★問合せ;
石寸山口神社がすぐ北側に有ります
石寸山口神社は古墳「14B-31」の上に鎮座しています
参考;双築古墳発掘調査現地説明会資料