細川谷古墳群の最も東の端に在った古墳です 撮影日;2014.12.27
上(かむら)集落の東、東西方向に伸びる尾根の上に築かれていましたが、消滅しています
調査時点で、すでに封土は流失し、横穴式石室が残っていました
径17mほどの円墳「17B-173」だったようです
ほぼ南に開口する横穴式石室で、全長7.4m
羨道長さ3.1m・幅は玄門部で1.6m
玄室は長さ約4.3m・幅約2.8mで、天井は穹窿頂きゅうりゅうちょう持ち送りの構造だったようです
発掘時の石室↑↑ ↑↑近くに有る古墳の石室跡
玄室には箱形木棺が三個置かれていたようです
西棺の被葬者は琥珀製の棗玉の首飾りと金銅製の耳飾りをしていたようです
中央棺の被葬者は青銅製の釵子さいしで髪を留め、ガラス小玉の首飾りや銀製の空丸玉の足玉をつけていました
東棺にはほとんど副葬品は有りませんでした
遺物に、ミニチュア炊飯具が見つかっています
竃と甑こしきは二点しか見つかっていませんが、鍋と甕が三点有り、小型炊飯具の三セットが玄室の入口付近に置かれていたようです
石室の東北隅の金銅製鞍金具・花弁形杏葉・木心鉄地金銅板張輪鐙・金銅製辻金具なども見つかっています
玄室内の袖石部分には大型と小型の須恵器の甕がそれぞれ二個置かれていました
★所在地;高市郡明日香村上字千本ズミ
★交通;石舞台古墳より 西へ約2km
★駐車場;なし
★見学;何も有りません
★問合せ;
気都倭既神社の北200mほどの所に有りました
参考;明日香村 上5号墳[PDF]